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Vol.27 春野菜をおいしくする豆知識

春の賑わいを表すように、おいしさでも、彩りでも食卓を華やかにしてくれる春野菜。
厳しい寒さを乗り越えて力いっぱいに芽吹いた野菜は、私たちの元気をサポートしてくれる存在です。

春野菜は食感がやさしく、サラダとして食べておいしいものも多いのですが、苦みやクセが強いものもあります。

そこで今回は、春野菜の特長を知り、そのおいしさを最大限に活かす方法を、 野菜ソムリエプロの田野島万由子さんに教えていただきました。

春野菜の特長

清々しい爽やかな香り

新玉ねぎ、うど、ふき、春キャベツ、新ごぼうなど、香りが爽やかで、シャキシャキ とした食感が軽い野菜が多いのが特長です。

新緑のような萌黄色

きぬさや、スナップエンドウ、つぼみ菜、ナバナ、アスパラガスなど。美しい緑色 は、食卓の華やかさに一役買ってくれます。

ほどよい苦みを持つ山菜や新芽

菜の花、ふきのとうなど、独特の苦みがあるものが多いのも、春野菜ならではの魅力です。

代表的な春野菜をおいしくする下ごしらえ

● ふきのとう

てんぷらでは苦みが和らいで食べやすくなるので、特別な下ごしらえは必要ありません。
アク抜きは、熱湯で1〜2分茹で、水にさらします。アク抜きをしたふきのとうを刻んで油で炒め、味噌、砂糖などと合わせると、ふきのとう味噌に。

<調理例>

油を使った料理と相性がいいので、ふきのとう味噌やオイル漬けに。パスタやピザな どのアクセントに使うと、春らしいひと皿になります。

● たけのこ

必ずアク抜きをしましょう。たっぷりのお湯にひと握りの米ぬかと鷹の爪を入れて、 1〜2時間ほど茹でます(大きさによる)。竹串がすっと刺さるほどになれば火を止め、そのままひと晩放置します。
一度に食べきれない分は、水を張った容器に入れて冷蔵庫で保存を。煮物や混ぜごはんの具にする場合、刻んで調味してから冷凍保存すれば、さらに長持ちします。

<調理例>

塩水やピクルス液に漬け込んで、瓶詰め保存するのもおすすめです。穂先は新ワカメとともに味噌汁やおすましにすれば、春ならではの味わいに。

● きぬさや、スナップエンドウ

鮮度が落ちやすいので、購入後はすぐに下ごしらえを。筋を取り、塩少々を入れた熱 湯にくぐらせ、やや固めに茹でてから冷蔵庫で保存しておきましょう。

<調理例>

市販の麺つゆできぬさやを軽く煮込み、溶き卵を流して卵とじに。手軽で彩りのきれ いなおかずが完成します。

春野菜ならではの楽しみ方

● 春キャベツ

通年のものと比べ、巻きがゆるくふんわりとしています。軸もやわらかいので、薄く切ってお料理にも使えます。炒め物にする場合は、強火で短時間の火入れを意識して、歯ざわりを残してみましょう。

<調理例>

生食はもちろん、やわらかな食感はロールキャベツにおすすめです。

● 新玉ねぎ

瑞々しく、辛みが少ないのが特長。水にさらすなどの必要もありません。

<調理例>

スライスや乱切りなど、切っただけでおいしく食べられます。マリネやサラダのトッピングに、おかかと醤油で和えても手軽に楽しめます。

● 新じゃが

皮が薄いので、皮つきのまま料理に使えるのが、新じゃがならではです。

<調理例>

皮ごと素揚げしたり、ポテトサラダにしてもおいしいです。

● 新ごぼう

香りのよさは格別。アクも少なく瑞々しいので、水にさらすときは短時間ですませましょう。

<調理例>

さっと湯がいてサラダにしたり、泥をやさしく落としてきんぴらごぼうにも最適です。

春の野菜には、私たちにうれしい元気の源が詰まっています。
また、清々しい香りには、気分を落ち着かせる働きがあるともされています。

おいしくて美しい春野菜で、食卓でも心も体も楽しめる春を感じてみてください。

監修/田野島万由子さん
野菜ソムリエプロ、メンタルフードマイスター。商品開発などのコンサルティング、食育授業 や講演、農業者向けの6次産業化研修の講師など幅広く活動中。
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