世代を問わずみんな大好きなトマトケチャップ。トマトが原材料なので、リコピンなどの栄養がたっぷり入った、主食にも副菜にも使える万能調味料です。
トマトは15世紀、コロンブスが新大陸を発見した頃にメキシコからヨーロッパに伝わり、日本には江戸時代に渡来。当初は観賞用でしたが、明治時代から食用に重宝されはじめ、カゴメがトマトケチャップの製造をはじめたのも明治41年です。
ケチャップを使った料理といえばオムライスやナポリタンが代表的ですが、実は、使い道は多岐に渡ります。
今回は健康を気遣ったさまざまなレシピ提案を行うABC HEALTH LABOに、いつもとはちょっと違ったトマトケチャップの活用法を教えてもらいました。
●トマトのうま味をぎゅっと凝縮
完熟トマトを煮詰めたケチャップは、トマトの赤い色素・リコピンがたっぷり。うま 味成分のグルタミン酸も豊富です。
●和洋中、どんな料理にも合う
ケチャップには、和食の味つけの基本とされている「甘み」「塩味」「酸味」「うま味」「香り」のすべてに関する原料が含まれています。ですので、オムライスやナポリタンなどの洋食をはじめ、エビチリ、麻婆豆腐などの中華、和食にまで相性抜群です。
●減塩効果が期待できる
ケチャップは味噌やしょうゆと比べて食塩相当量が約3分の1以下。普段の調理に使う味噌やしょうゆの半量をケチャップに変えるだけで、減塩につながります。
● 煮る
煮物や煮っころがしに使うしょうゆを、ケチャップで代用。筑前煮ならトマトのグルタミン酸と、鶏肉のうま味成分であるイノシン酸の相乗効果で、さらにおいしくなります。
● 炒める
野菜炒めの味つけにケチャップを使えば、いつもと違った味わいに。水分を飛ばすように炒めると、うま味、甘みがより引き立ち、ケチャップのみの味つけでもおいしく仕上がります。
● かける・和える
豆腐ステーキや魚のソテーにもケチャップは好相性。また、野菜と茹でた豚肉をケチャップ、ウスターソース、サラダ油、酢と和えたら濃厚マリネの完成です。
● 揚げる
鶏肉を揚げるとき、塩、こしょうを使わず、ケチャップと好みのスパイスで下味をつければ新鮮な風合いに。お酒のアテにもおすすめです。
トマトケチャップは、野菜との相性もばっちり。
いろんな野菜やスパイスと組み合わせて、オリジナルのディップソースをつくってみてください。
● ケチャップ×しょうがのみじん切り
体を温めてくれるしょうがは、冬の食卓に最適。豚肉のソテーや鶏のから揚げに添えて。
● ケチャップ×玉ねぎのみじん切り
玉ねぎのシャキシャキとした食感が楽しいディップソース。シーフードのフライにおすすめです。
● ケチャップ×ピクルスのみじん切り
ハンバーガーでもおなじみの組み合わせ。ハンバーグや肉団子、ホットドッグなど、肉料理に加えると彩りもよくなります。
番外編!野菜以外のおいしいディップ
● ケチャップ×ヨーグルト×おろしにんにく×マヨネーズ
ケチャップとマヨネーズでつくるオーロラソースは、野菜や揚げ物と相性抜群。さらにヨーグルトやにんにくを加えれば、リッチな風合いのソースになります。
トマトケチャップの原料となる加工用トマトは、生食用のトマトと比べてリコピンが2〜3倍。
熱にも強く、炒めたり煮込んだりしても、それほど成分は減少しないので、ケチャップをうまく活用すれば、もっとおいしく、もっと元気にうれしい食卓に。
シンプルに茹で野菜や揚げ野菜につけてもおいしいですし、肉や魚介類を漬け込めば臭み消しにもなります。
身近な存在でも、あらためて見直すとその魅力を再発見できる、ケチャップ。
お料理のレパートリーの幅を広げてくれるケチャップを積極的に活用してみてください。