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Vol.18 火加減を極める

ガスコンロで火加減を調整するとき、どこを見ていますか?
確認するのはコンロのつまみではなく実際の炎。
鍋やフライパンの底にどれくらい火が当たっているかによって、強火、中火、弱火などの火加減が決まります。

おいしい料理には、火加減のコントロールが欠かせません。
今回は辻調理師専門学校の日本料理、中国料理、西洋料理の先生方に火加減を極めるコツを伺いました。

火加減の基本

火加減は、鍋底の広さに対して炎の大きさを調整します。
つまり、大きなフライパンと片手鍋では、同じ強火でも炎の大きさは異なります。また、早く温めたいからといって火力を最大にしても、炎が鍋底からあふれていると、ガスの無駄遣いになってしまうので注意しましょう。

● 強火

鍋底全体に炎が勢いよく当たっている状態です。食材の表面に焼き目をつけたいときに使用します。

● 中火

炎が鍋底よりひとまわり小さいくらいが目安。家庭ではもっともよく使う火加減です。

● 弱火

炎の先が鍋底に届くか届かないか程度の火加減です。炎が真っ直ぐ立ち上がり、鍋の中心部だけを熱している状態です。

● とろ火

消えない程度のごく弱い火加減。炎は鍋底に届いていない状態です。

野菜をおいしくする火加減

● 葉物野菜を茹でたいとき

ほうれん草などの葉物野菜を茹でるときは、強火でグラグラに沸かしたお湯に入れて、火を通しましょう。短時間で一気に茹でることで歯応えがよくなり、緑も鮮やかに美しくなります。

● 野菜に煮汁やタレの味をなじませたいとき

煮物をつくるときや市販のタレなどを使って野菜炒めなどつくる場合、野菜にしっかりと風味をなじませるには中火がおすすめです。
しかし、じゃがいもやかぼちゃなど、煮くずれしやすい野菜は、弱火でゆっくり煮込みましょう。

● 野菜から出たアクをキレイにとりたいとき

煮込んでいると浮き出てくるアクは、料理のおいしさのためにも、なるべく取り除いておきましょう。アク取りするときだけでも、中火にすると取りやすくなります。

● 野菜をしっとりと焼き上げたいとき

野菜そのままのおいしさを楽しむグリルなどでは、野菜の水分が飛びすぎてしまわないよう、弱火でじっくりと焼きましょう。

定番料理をおいしくする火加減

チャーハンは 【強火】

パラパラのチャーハンをつくるためには、強火で一気に炒めるというのが定説ですが、強火でうまくつくるには、具材を素早く混ぜる技術が必要です。
混ぜるスピードに自信がない方は、焦げ防止として火を少し弱めて鍋肌にできるだけ多くの具材が接するように気をつけながら炒め、ある程度炒めあがってから最後に強火にすれば香りが立ちます。

ハンバーグは 【中火】

強火では表面が焦げて中が生焼けになりがちなので、中火で焼き色をつけながら、じっくり中まで火を通します。大きさによっては、蓋をして蒸し焼きに。強火で表面に焼き色をつけて、200度のオーブンで中まで火を通すのも手です。

唐揚げは 【中火→弱火→強火】

唐揚げは二度揚げがおすすめ。一度目は中火で、表面がかたまってきたら弱火にし、6〜7割程度火が通ったら一旦取り出します。二度目は強火で、かき混ぜながらカリッとなるまで揚げます。

ふろふき大根は 【弱火→とろ火】

冷やしても、温かくてもおいしい大根の煮物は、弱火で下茹でしたあと、かすかに湯気が立つだしの中で味をしみ込ませていきます。煮汁を沸騰させると、煮くずれの原因になるのでとろ火に。煮汁の量はひたひた、できるだけ大根をすき間なく並べるのもふっくら仕上げるポイントです。

火加減とひとくちにいっても、調理器具やコンロの特徴によって火加減の見極めは変わります。
コンロの五徳が高ければ、鍋と炎の距離が遠くなりますし、鍋が薄ければ熱伝導が早くなります。

今回のアドバイスをぜひ参考にしていただき、料理をもっとおいしくしてくれる火加減を探してみてください。

監修/日本料理担当 山下彰啓、中国料理担当 矢尾板渉、西洋料理担当 古俣勝
いずれも辻調理師専門学校の講師。料理番組への出演、書籍の監修などを数多く手掛けている。
ご紹介した「ひとてま」はいかがでしたか?

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