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Vol.17 野菜だし「ベジブロス」をつくってみよう

「ベジブロス」とは、「ベジタブル(野菜)+ブロス(だし)」の略で、野菜でつくるだしのこと。今まで捨てていた野菜の皮や種、ヘタなどを煮出してつくります。実は、この野菜の切れ端こそが栄養の宝庫なのです。

ベジブロスには、第7の栄養素と呼ばれるファイトケミカルがたくさん含まれていて、強い抗酸化力で活性酸素を減らし、免疫力を増強する効果が期待できます。

そんな健康と美容にうれしい「ベジブロス」の魅力を、野菜ソムリエプロの森田由美子さんに紐解いていただきました。

「ベジブロス」をつくりたくなる理由

これまで捨てていた野菜の切れ端を活用できる

普段から調理をするときに出る野菜の切れ端が、そのままベジブロスの材料になります。玉ねぎやにんじんの皮やヘタ、長ねぎの青い部分、しいたけの石づき、セロリの葉などがおすすめです。

生野菜から摂取しにくいファイトケミカルが摂れる

野菜の切れ端に多く含まれるファイトケミカルは、加熱することで細胞から溶け出ます。つまり、生野菜より、加熱して煮出したスープに、より多くのファイトケミカルが含まれているといえます。

和風、洋風、どんな料理にも合う

ベジブロスはクセがなくまろやかな風味で、どんな料理にも使いやすいのが特長。ほんのり甘みや旨みがあり、野菜の香りも感じられます。

ベジブロスに合う野菜と部位

● 玉ねぎ

茶色の皮やヘタを使用します。皮には紫外線や害虫、土の中の細菌から身を守る働きがあり、血液サラサラ効果も期待できます。また、玉ねぎの皮を使うと、だしがきれいな琥珀色になります。

● セロリ&パセリ

セロリは葉、パセリは茎を使います。独特の香りは、アピインというフラボノイドの一種で、精神安定効果が知られています。香りも楽しめるベジブロスができます。

● にんじん

皮やヘタを使います。βカロテンが多く、特にヘタにはこれから成長しようとする新しい細胞が生まれる場所・生長点があり、ファイトケミカルを多く含みます。

ほかにも、トマトのヘタやじゃがいもの皮などもベジブロスに適しています。逆にアクの強いもの、苦みのあるもの、臭いが強いものは多く使わない方がベター。キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどアブラナ科の野菜には硫黄成分が含まれており、独特の刺激臭があるため注意しましょう。

おいしさをプラスするオススメの食材

野菜の切れ端が足りないときは、だしが出る昆布、煮干し、干ししいたけ、干しエビ、香りが出るローリエ、黒コショウの粒を加えてみてもOKです。

つくって、活用してみよう

 つくりかた 

大きめの鍋に水1,300ml、よく洗った両手いっぱい分の野菜の切れ端、料理酒小さじ1を入れて、弱火で20〜30分煮込みます。最後にざるで濾して完成です。アクもファイトケミカルのひとつなので、取り除かないようにしましょう。

毎日の料理で出た野菜の切れ端を保存する場合は、水気をしっかり拭き取り、保存袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫に入れておきましょう。

 保存方法 

● 冷蔵保存

だしの粗熱がとれたら、保存容器へ入れて冷蔵庫へ。3日程度で使いきるようにしましょう。

● 冷凍保存

製氷皿に入れて凍らせれば、小分けにして使えます。解凍後はすぐに使いましょう。
また、ざるで濾さずに野菜の切れ端ごと冷凍保存しておけば、ファイトケミカルがさらに溶け出します。使うときは自然解凍を。濾した後はすぐに使ってください。

 おすすめ料理 

● スープ

玉ねぎ1/4個を千切りにしてオリーブオイルで炒め、グリーンピース1/2カップ、ベジブロス400mlを加えて煮てからミキサーへ。さらに牛乳100mlを加えて弱火で温め、バター、塩こしょうで味を調えれば、グリーンピースポタージュのできあがり。
ほかにも、お味噌汁やポトフなど、いろいろなアレンジスープが楽しめます。

● めんつゆ

ベジブロス200mlを温め、しょうゆ大さじ1.5、塩少々を加えて調味。粗熱をとり冷蔵庫で冷やせば、食欲が落ちた夏にうれしい、栄養たっぷりのめんつゆに。

● カレー

いつものカレーに使う水をベジブロスに変えるだけ。野菜のだしがしっかり出ているので、市販のカレールウは少し減らしても充分おいしさを感じられます。

野菜をムダなく丸ごと使えて、いつものレシピに旨みもプラスできるベジブロス。つくり置きしておけば、調理に使う水やだしの代わりに使うだけなのでお手軽です。

使う野菜によって毎回、味や色が変化するのも、おもしろいところ。いろいろ試してみながら、自分好みのベジブロスを探してみてください。

栄養いっぱいの野菜のおいしさを余さず飲み干して、自然の恵みに満ちた食卓を楽しみましょう。

監修/森田由美子
野菜ソムリエプロ。その時期に採れるものは、その時期の体も心も健康にしてくれる“旬産旬消”がモットー。食育講座、料理教室、レシピ提案を通し、幅広い世代に向けて野菜と果物がある豊かな時間を提案している。
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