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Vol.13 脇役だけじゃない、“おろし”の魅力

焼き魚や玉子焼きに添えた大根おろし、
刺身の脇にちょこんと並んだわさび、おろししょうが、
もみじおろしなど「おろし」は料理の名脇役。

お皿の上に、おろしたての大根や薬味があると、
味わいのバリエーションも広がるうえ、
見た目にもおいしさが倍増します。

また、大根おろしは消化を助けてくれますし、
わさびは抗菌、しょうがは臭みを取り除く作用など、
うれしい効果がたくさんあります。
最近では、体を温めるしょうがの効能が注目され、
手軽におろしてドリンクに加えることができるよう、
スプーン型のおろし金も人気になっています。

おいしさにも、元気にもうれしい魅力があるのに、
あまり目立たない存在の「おろし」を掘り下げ、
普段の食卓に活用できるワザを
ABC HEALTH LABOに教えてもらいました。

どれを使う?おろし器

ご家庭にひとつはある“おろし金”。素材や形状によって、おろしの味わいや食感が異なります。

● 金属製

おろし器の元祖。挽きめは細かくなるものが多く、なめらかな舌触りに仕上がります。水分、辛みが出やすくなります。

● プラスチック製

おろす面が広いものから小さいものまで、商品によってサイズや形状が幅広いため、どんな野菜をおろす際にも使いやすいのが特徴。挽きめはやや粗めで、金属製よりも辛みが抑えられます。

● セラミック製

土台に吸盤がついているものが多く、固定しやすいタイプ。固い食材でもおろしやすく料理初心者に最適です。挽きめは金属製と同様、細かいものが多くなっています。

● 木製

竹製の「鬼おろし」が有名。挽きめが粗く、おろした後の水分も少ないため、サラダなどにおすすめです。使用後には、カビがはえないようしっかり乾燥させましょう。

おろして主役になる野菜

大根

ビタミンCを多く含む大根おろし。分解酵素ジアスターゼが消化を助けてくれるため、肉や脂がのった魚と好相性です。このジアスターゼは熱に弱いため、生食が理想。ハンバーグやカツにたっぷりトッピングしたり、しらすと和えていただきましょう。

大根おろしは牡蠣の下処理にも大活躍してくれます。ボウルに牡蠣と大根おろしを入れてやさしく揉み、たっぷりの水ですすぐと、旨みを逃さずニオイの原因となる汚れを簡単に落とせます。
トマト

トマトは湯むきして皮を取り除いてからすりおろせば、フレッシュなトマトジュースが完成。スープやソースにアレンジしたり、お酢やオイルを加えてサラダドレッシングとしても活用できます。

じゃがいも

すりおろしたじゃがいもを小麦粉・卵と混ぜ合わせれば、モチモチでしっとり食感の生地になります。味付けして丸めて焼けば、じゃがいものお餅に。牛乳などで伸ばしてポタージュにしてもおいしいですよ。

おろしにまつわる、Q&A

Q
大量にすりおろした大根おろし、どうやったら保存できる?
A
余分な水分を切って保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いた状態で密閉し冷凍庫へ。冷凍保存は可能ですが、おろしたてと比べると風味は落ちてしまいます。
Q
おろししょうがに残る繊維を何とかしたい!
A
しょうがの断面をおろし器の面に対して垂直に置き、円を描くようにすりおろしましょう。繊維が目立たず、なめらかになります。
Q
おろしは部位や時期によって、味が変わるの?
A
大根は上部(葉側)の方が辛みが弱く、甘みがあります。下部は辛みやアクが強くなっています。また、夏に収穫したものよりも冬のものの方が、糖度が高く辛みが弱いのが一般的です。

野菜はすりおろすことで消化されやすくなるため、
この季節、お正月に食べ過ぎてしまったとき、
風邪などで食欲があまりないときにも、
おろしのチカラはおすすめです。

今日からは、
添えるだけだった“おろし”を大盛りにして、
しっかり味わってみてください。

さらに、
今までおろしたことのない野菜をすりおろしてみると、
新しいレシピとの出会いも楽しめます。
ぜひ、今回ご紹介したトマトやじゃがいもなどでも
すりおろし野菜料理をもっと楽しんでくださいね。

監修/ABC HEALTH LABO
株式会社ABC Cooking Studioの中でHEALTHケアビジネスを推進するチーム。レシピ提案や健康に関するセミナー・講座、料理レッスン、目的に合わせた食事カウンセリングなどを行っている。
ご紹介した「ひとてま」はいかがでしたか?

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