開発者の熱い想いから生まれた『夏しぼり』。
「真夏の太陽をたっぷり浴びて、真っ赤に完熟した糖度の高いトマトだけを使ってトマトジュースにしたら、ものすごく美味しいトマトジュースが出来るに違いない!」
1996年、今から30年前のこと。カゴメ『夏しぼり』は一人の若い商品開発担当者のこんな熱い想いから生まれました。
彼の想いに対して、社内からは「1年で最も忙しい時期に何を言い出すのだ!」「トマトジュースの品質を安定させられなくてもいいのか!」と反対意見の嵐轟々。
そこで、社長「本当に美味しいというのなら、作ってみてもよい。ただし、出来たものを私が最初に評価して、おいしくないと思ったら…」
こうして、ひとまず生産の「最低限の本数から」という条件で、真夏の完熟トマトだけを搾った限定トマトジュースのプロジェクトが動き始めたのです。
社長のひと言「これは美味しい!」
そのトマトジュースが社長室に運ばれる前日のこと。生産現場となったカゴメ那須工場には、張り詰めた空気が漂っていました。
いざジュースをつくるとなると、開発担当者はもとより、トマトの原料調達担当者も、工場の生産担当者も必死です。良質なトマトの選別や特別な生産体制が組まれていたのです。
そして特別な緊張感の中でトマトは搾汁され、タンクの中の品質を確認。その場にいた誰もが“感動する美味しさ”に、いよいよ缶に詰める充填のGOサインが出されました。
カゴメ那須工場の缶ラインは、毎分1500缶の充填ができるので、生産はわずか1時間程度で終了。
翌日朝一番で東京の社長室に。そしてついに社長からのひと言「これは美味しい」! 短くて長い24時間はこうして幕を閉じました。社長室の机に置かれたその缶には、カゴメ『夏しぼり』という名が冠されていました。
誕生! “旬”のトマトジュース。
カゴメ『夏しぼり』の名前の下に小さく記された『旬のトマトジュース』。これはまさに、カゴメが缶の中に“旬”を閉じ込めたトマトジュース。それは後の健康直送便“旬”シリーズへと続いていくことに。
それはさておき、この旬のトマトだけを搾った特別なトマトジュースへの反響は驚くほど大きく、限定3,000ケースはまたたく間に完売!購入されたお客様からは「もっと買いたい!」というお声。また、買えなかったお客様からは、お叱りのお声もいただきました。
当初の予想を遙かに上回る反響に、翌1997年からも『夏しぼり』の生産が決定。開発に関わった担当者たちは、「来年はどうやってつくっていこうか」と、喜びも束の間、すぐに翌年の生産に頭を悩ませはじめたといいます。
裏を返せば、糖度の高いトマトを限られた旬の時期に調達すること、さらには旬のトマトの繊細な味わいをジュースに再現することは、1933年からトマトジュースの製造を始めたカゴメにとっても困難なことだったのです。
1997年、『夏しぼり』初のテレビ通販へ。
翌1997年、『夏しぼり』のサンプルを試飲していただいた大手百貨店の通販ご担当の方から、「ぜひともうちで扱わせて欲しい!」と熱望され、初めてテレビ通販にチャレンジすることに。
当時はまだ現在ほど、通販が当たり前ではなかった時代。テレビ局のクルーの方と、トマト農家さんの取材や実際にトマトジュースが出来るまでの過程を紹介する映像を制作し、後日放送されました。
すると、放送中からコールセンターへの電話が鳴りっ放しの状態に。結果5,000ケースを超える受注をいただいたのです。この通販への挑戦が、翌1998年からサービスを開始したカゴメ[健康直送便]の礎となったことは、言うまでもありません。
たった一人の若い商品開発担当者の熱い想いから生まれた『夏しぼり』。このトマトジュースは新商品の誕生に止まらず、お客様にダイレクトに商品をお届けする通信販売[健康直送便]の誕生にまで繋がっていったのです。
1996年の暑い夏に産声を上げた『夏しぼり』。以来多くのお客様に愛され続けて、お蔭さまで30年。『夏しぼり』の物語は、この先もまだまだ続きます。