社長のひと言「これは美味しい!」
そのトマトジュースが社長室に運ばれる前日のこと。生産現場となったカゴメ那須工場には、張り詰めた空気が漂っていました。
いざジュースをつくるとなると、開発担当者はもとより、トマトの原料調達担当者も、工場の生産担当者も必死です。良質なトマトの選別や特別な生産体制が組まれていたのです。
そして特別な緊張感の中でトマトは搾汁され、タンクの中の品質を確認。その場にいた誰もが“感動する美味しさ”に、いよいよ缶に詰める充填のGOサインが出されました。
カゴメ那須工場の缶ラインは、毎分1500缶の充填ができるので、生産はわずか1時間程度で終了。
翌日朝一番で東京の社長室に。そしてついに社長からのひと言「これは美味しい」! 短くて長い24時間はこうして幕を閉じました。社長室の机に置かれたその缶には、カゴメ『夏しぼり』という名が冠されていました。
誕生! “旬”のトマトジュース。
カゴメ『夏しぼり』の名前の下に小さく記された『旬のトマトジュース』。これはまさに、カゴメが缶の中に“旬”を閉じ込めたトマトジュース。それは後の健康直送便“旬”シリーズへと続いていくことに。
それはさておき、この旬のトマトだけを搾った特別なトマトジュースへの反響は驚くほど大きく、限定3,000ケースはまたたく間に完売!購入されたお客様からは「もっと買いたい!」というお声。また、買えなかったお客様からは、お叱りのお声もいただきました。
当初の予想を遙かに上回る反響に、翌1997年からも『夏しぼり』の生産が決定。開発に関わった担当者たちは、「来年はどうやってつくっていこうか」と、喜びも束の間、すぐに翌年の生産に頭を悩ませはじめたといいます。
裏を返せば、糖度の高いトマトを限られた旬の時期に調達すること、さらには旬のトマトの繊細な味わいをジュースに再現することは、1933年からトマトジュースの製造を始めたカゴメにとっても困難なことだったのです。
1997年、『夏しぼり』初のテレビ通販へ。
翌1997年、『夏しぼり』のサンプルを試飲していただいた大手百貨店の通販ご担当の方から、「ぜひともうちで扱わせて欲しい!」と熱望され、初めてテレビ通販にチャレンジすることに。
当時はまだ現在ほど、通販が当たり前ではなかった時代。テレビ局のクルーの方と、トマト農家さんの取材や実際にトマトジュースが出来るまでの過程を紹介する映像を制作し、後日放送されました。
すると、放送中からコールセンターへの電話が鳴りっ放しの状態に。結果5,000ケースを超える受注をいただいたのです。この通販への挑戦が、翌1998年からサービスを開始したカゴメ[健康直送便]の礎となったことは、言うまでもありません。
たった一人の若い商品開発担当者の熱い想いから生まれた『夏しぼり』。このトマトジュースは新商品の誕生に止まらず、お客様にダイレクトに商品をお届けする通信販売[健康直送便]の誕生にまで繋がっていったのです。
1996年の暑い夏に産声を上げた『夏しぼり』。以来多くのお客様に愛され続けて、お蔭さまで30年。『夏しぼり』の物語は、この先もまだまだ続きます。
1996年の夏から始まった『夏しぼり』。
真夏の太陽をたっぷり浴びて、真っ赤に完熟したトマトだけを搾った特別なトマトジュース、カゴメ『夏しぼり』が誕生したのは、今から丁度30年前、1996年の夏のこと。
わずか3,000ケース(1ケースは30本)限定で産声を上げた『夏しぼり』でしたが、お客様から多くのご好評の声が寄せられ、2年後の1998年には、カゴメの通信販売[健康直送便]をスタートさせる一つのきっかけにもなりました。
時代の変遷とともに、パッケージも姿を変え、現在お客様にご愛飲いただいているデザインになったのは、2010年のことでした。
1999年『夏しぼり』に続け!『冬しぼり』。
カゴメ[健康直送便]が始動して2年目の1999年、ミレニアムイヤーを翌年に控えて何かと慌ただしい年、『夏しぼり』に続け!とばかりに『冬しぼり』が新たにラインナップに加わりました。
そもそもカゴメには、トマトジュースは1933年から、キャロットジュースも1980年から製造・販売してきた歴史があります。そうした歴史を背景に、夏は旬のトマトを搾り、冬は旬のにんじんを搾るという流れは、とても自然なものといっても過言ではありません。
「厳寒の冬を耐え抜いたにんじんを搾れば、甘くてまろやかな味わいに仕上がるに違いない」。そんな想いから生まれた『冬しぼり』。夏の風物詩『夏しぼり』と並ぶ[健康直送便]を支える看板商品として、こちらも今なお多くのお客様にご愛飲いただいています。
2001年『秋しぼり』、2002年『春しぼり』へ。
1996に産声を上げた『夏しぼり』のパッケージ(冒頭の写真ご参照)に記された“旬のトマトジュース”。この『旬』という言葉とコンセプトが、誕生から5年後の2001年、世紀を超えて国産果実100%のストレートジュースに継承されました。
2001年、当初は『秋しぼり』の名で誕生した、晩秋のりんご「ふじ」と「王林」をブレンドした『蜜しぼり』を。翌2002年、『春しぼり』の名で誕生した、みかんとオレンジを交配させた、日本生まれの品種「清見」を搾った『清見しぼり』を発売。ここで春夏秋冬、四季を味わうシリーズが出揃います。
しかし[健康直送便]では、お客様からのご好評の声に後押しされ、さらに日本各地の農家さんたちのお力添えもいただき、2003年には旬が短い夏の桃を搾った『桃しぼり』を、その年の秋には“果物の女王”とも称される『ラ・フランスしぼり』を立て続けに発売。この年から正式に『旬』シリーズとして新たなスタートを切った限定品は、発売即完売状態が相次ぎ、2004年にはお客様に優先予約をお約束する『旬の会』発足にまで至ります。
さらに『旬』シリーズ誕生から“17年目の新作”として、2020年には『温州しぼり』を発売。400年以上続く日本原産のみかんを搾ったこのジュースを加えて、『旬』シリーズは全7アイテムに。今も変わることなく、毎年『旬』の美味しさをお届けし続けています。
2010年『夏しぼり』ご愛顧に感謝を込めて。
毎年まとめ買いをされるお客様も多い『夏しぼり』。お届けしてきたのは旬のトマトジュースだけではありません。2010年からは『夏しぼり』への熱烈なご愛顧に感謝を込めて、“3箱以上お買い求めのお客様”を対象に、オリジナルデザインによる『今治タオル』プレゼントも展開してきました。
トマトをモチーフにした、色とりどりの『夏しぼり』ならではのデザイン。そこで、これまで制作してきたタオルハンカチを『夏しぼり〜今治タオルコレクション』として一挙大公開。2026年版はどんなデザインに仕上がることか?今年の新作にも、ぜひご期待ください。
1996年に誕生した『夏しぼり』。1998年スタートした[カゴメ健康直送便]の記念すべき第一号商品となり、1999年には『冬しぼり』、2001年には『秋しぼり(現・蜜しぼり)』を、そして2002年には『春しぼり(現・清見しぼり)』へとバトンを繋ぎ、さらに2003年からはさらにアイテムを充実させ、『旬』シリーズとして装いも一新!翌2004年には『旬の会』の発足にまで至りました。
多くのお客様に愛され続けて、お蔭さまで今年30年という節目の年を迎えた『夏しぼり』。30年を人の年齢に置き換えていえば「30にして立つ」!これからも私たちカゴメは、より多くのお客様に『夏しぼり』をご愛飲いただけるよう、しっかり信念をもって、夏の美味しさを搾り続けていきたいと思います。
『夏しぼり』お客様からのメッセージ。
1996年の夏に誕生した『夏しぼり』。30周年という節目の年を迎え、カゴメでは「その魅力をぜひ皆様のお力をお借りして伝えていきたい」と考えました。
そこで、これまでご愛飲くださったお客様から寄せられた、大切な思い出やエピソードの数々を、【前編】【後編】2回に分けてご紹介します。
そのお声の一つ一つは、まさに『夏しぼり』へのラブレター、30年間のスペシャルドキュメンタリー。笑いあり、涙あり。ぜひ、ご一読ください。その前に、まずはアンケート調査のご報告から。
『夏しぼり』を飲み始めてどれくらい?
『夏しぼり』のご愛飲歴をお聞きしたところ[48.8%]、およそ半数近くのお客様が「3年以内」とのご回答。発売から30年が経過しても、まだ新しいお客様が増え続けているということは、『夏しぼり』にとって大変うれしいことです。
逆に「10年以上」ご愛飲いただいているお客様も[17.4%]と、『夏しぼり』が長きに亘り、多くのお客様にご支持いただいていることも明らかになりました。
中でも驚くべきは「1996年の発売以来ずっと」というお客様が[1.5%]もいらっしゃったということ。新しいお客様にとっても、また長年飲み続けてくださるお客様にとっても、愛され続けるトマトジュースであるように、私たちカゴメは一年一年変わることなく“旬”のトマトを搾り続けていきたいと思います。
では、前置きはこれくらいにして、ここからは『夏しぼり』に寄せられた、お客様からのメッセージをご紹介していきます。
『夏しぼり』お客様からのメッセージ。 part.2。
誕生から30年という節目の年を迎えた『夏しぼり』。「その魅力をぜひ皆様のお力をお借りして伝えたい」との想いから、私たちカゴメが企画した“30年目のラブレター”。今回はその【後編】です。
【前編】をご覧いただいてないお客様は、ぜひ【前編】にもお目通しを。笑いあり、涙あり。共感と感動のメッセージ満載!
【前編はこちら】
では【後編】への入口として、まずは『夏しぼり』に関するアンケート調査のご報告から。
『夏しぼり』の一番好きなところ。
『夏しぼり』の一番好きなところをお聞きしたところ、最も多かったのが「旬のトマトだけを使った、年に一度の特別感」という[36.3%]のお客様からのご回答。30年前、たった一人の開発担当者から始まった『夏しぼり』に込められた想いが、お客様にしっかり伝わっていることは、何よりも大きな励みになります。
また、「味わい」「原材料がトマトだけ」「高リコピントマトへのこだわり」など、“品質”に対する評価が合計[53.0%]と、半数以上を占めていることにも、改めて心引き締まる想いが致します。
そして今回の調査で最も驚いたことは、「契約農家さんと一緒につくられている点」へのご回答が[5%]も寄せられたこと。農家さんの高齢化や後継者・働き手不足の問題、地球温暖化や気候不順などの環境問題など、日本の農業にとって厳しい状況が続く中、私たちカゴメはこれからも契約農家さんたちと手を携えて、『夏しぼり』をお客様にお届けしていきたいと思います。
では、アンケート結果のご報告はここまでとして、ここからは『夏しぼり』に寄せられたお客様からのメッセージ、【前編】4幕のエピソードに続き、フィナーレまでの【後編】5幕をお届けします。
30年間、変わることなく守り続けてきたこと。
「真夏の太陽をたっぷり浴びて、真っ赤に完熟した糖度の高いトマトだけを使ってトマトジュースにしたら、ものすごく美味しいトマトジュースが出来るに違いない」…一人の若い商品開発担当者の熱い想いから生まれたカゴメ『夏しぼり』。
1996年から2025年まで、29年間に搾られた『夏しぼり』をトマトに換算すると、その総量は実に15,042トンにも及ぶのだとか。
ちなみに東京タワーの鉄骨の重さが約4,000トンと言われているので、東京タワー3.7塔分を越える重量のトマトが、この29年間で搾られてきたことになります。
これだけの量の国産トマトを、“旬”の時期だけに集中して収穫するのは、トマト農家さんにとっても、カゴメにとっても極めて大変なこと。
だからこそ、「旬のトマトの美味しさを、大切にお客様の元へお届けしたい」。その想いだけは変わることなく、今年も1つ1つ丁寧に搾ってお届けすることをお約束します。
“旬”の美味しさをお届けするために…。
真夏に収穫した“旬”の完熟トマトの美味しさをお届けするために、私たちカゴメが選択したのが、「缶」のパッケージでした。
『夏しぼり』のパッケージデザインについては、既に【第2話】でこれまでの変遷をお伝えしてきましたが、デザインは変えても缶という包材自体には、30年間変わらずこだわり続けてきました。
【第2話はこちら】
“カゴメのトマトジュース”といえば、一般的には軽くて扱いやすい紙パックやペットボトルのイメージが強いと思われますが、こと『夏しぼり』に関しては、敢えて缶で商品化を続けています。
『夏しぼり』が「缶」にこだわる理由。
ではなぜ『夏しぼり』は、「缶」にこだわり続けてきたのでしょう?その理由は2つあります。
1つめの理由は、真夏に収穫した“旬”のトマトの美味しさを、しっかり閉じ込めておけること。
野菜や果物の場合、特に露地栽培で育てられた農産物の旬といえる時期はとても短いもの。だからこそ、「旬の味わいを一年中、好きな時に楽しんでいただきたい」。その想いから私たちカゴメは、敢えて缶を選択しました。この想いは、同じ[健康直送便]の『旬シリーズ』にもそのまま受け継がれています。
実際、『夏しぼり』のお客様の中には、一年に一度の期間限定商品なので、まとめ買いをされる方も多く、一年を通して夏の豊かな味わいを楽しんでおられるお客様、また中には「その年購入した『夏しぼり』を一年間取っておいて、次の年の『夏しぼり』との味の比較を楽しみにしている」。そんなお客様からのお声も少なからず寄せられています。
【第3話:30年目のラブレター[前編]はこちら】
【第4話:30年目のラブレター[後編]はこちら】
五感で味わう!冷やした時の感触も大切に。
そして「缶」にこだわり続ける2つめの理由。それは冷やした時の、手や口に触れる冷たい感触を大切にしたいから。
『夏しぼり』に限らず、トマトジュースはお風呂上がりや朝に、冷やして飲まれるケースが多く、また冷やすことにより、“旬”の完熟トマトならではの、サラッとした爽やかな味わいを、より強く感じられることもあるようです。
缶のパッケージには、紙パックやペットボトルでは感じにくい、指先や口元に“ヒヤッ!”と冷たい感覚も楽しめるという特長があります。旬を搾った『夏しぼり』には、「五感のすべてで味わい尽くしていただきたい」という想いも込められているのです。
ちなみにこれは30年間変わらないこととは真逆!むしろ毎年変わること。それは『夏しぼり』の繊細な香味です。
『夏しぼり』の場合、まさにその年の夏に収穫されたトマトの味が、そのままジュースになると言っても過言ではありません。ですから例えばワインのように、年ごとに香味は微妙に異なります。パッケージに年号を記しているのもそのためです。
ぜひ『夏しぼり』も、高級なワインのように、赤い色を見て、香りを楽しみ、舌で、喉で、ゆっくり味わっていただければと思います。
ご参考までに、過去3年間の香味の違いを。
上の表は2023年から2025年、3年間の『夏しぼり』の香味比較を、カゴメの味覚評価の専門チームが数値化して表したものです。
この表に見られるように、『夏しぼり』は年ごとに微妙に香味が異なります。特にこの3年間では、〈甘味〉や〈酸味〉に年ごとの違いが大きく表れる傾向があるようです。
気温や日照時間、降雨量など、年ごとの天候に左右されるトマトの繊細な美味しさ。2026年ヴィンテージの『夏しぼり』でも、ぜひ感じてみてください。