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“農福連携”で故郷の農業を次世代へ。
北海道余市町 水尻宏明さん

2025.07.03

北海道の西岸に位置する余市町。農家の次男としてこの土地に生まれた水尻(みずしり)宏明さん(63歳)。日本で唯一、この畑で『爽果(さやか)』という品種のトマトを栽培しています。

実は水尻さん、大学卒業後は出版・広告系の企業に就職。広告ディレクターとして働き、50歳を目前にして故郷に帰り、実家の農業と農園を継いだ異色の経歴の持主です。いざ故郷に帰ってみて、「ちょっと淋しい感じがした」といいます。

「私が子どもの頃の余市は、ブドウやりんご、梨などの畑が広がる北海道有数の“果物の里”として、とても活気がありました。しかし帰ってみると、人口は減少し、高齢化が進むなど、子どもの頃とは異なる景色が広がっていたのです」。

水尻さんが人生の大きな決断として、余市に戻り農業をはじめた最大の理由。それは“農福連携”の実現にありました。

海に面した余市町は、対馬海流からの暖流が流れ込み、一年を通して
寒暖差が大きい土地。この寒暖差が果物や野菜の糖度を上げる。

水尻さんが志す“農福連携”とは、
農業と福祉をつなぐこと。

“農福連携”とは、文字通り農業と福祉の連携のこと。具体的には、障がい者やハンディキャップをもつ人たちが、農業分野で働くことで自信や生きがいを持って社会参画できるよう支援することです。

農業にとっては労働力の確保に、福祉にとっては就労の場を創出する、双方がメリットを得る取組みとして、2010年頃から浸透しはじめ、現在では政府の政策として全国的に推進されています。

実は水尻さんには、自閉症を持つご長男がいて、「息子が生きていく“場”をつくることをずっと考え続けていた」といいます。その“場”こそが生まれ故郷の農園であり、余市の農業だったのです。

水尻さんが“農福連携”実現の場として選んだ実家の畑。
水尻さんは四代目として農園を継承。

『爽果』の栽培で“農福連携”の実現へ!
日本で唯一の栽培農家に。

「農福連携に適した作物は何だろう」?そう思い悩んでいた矢先、行政を通じて「珍しいトマトを育ててみないか」という打診が水尻さんの元に舞い込みました。それが『爽果』との出会いでした。

『爽果』とは、カゴメが10年もの歳月をかけて、新しい味わいのトマトジュースづくりを目指して開発したオリジナル品種のこと。ジュースに搾ったとき、さらっとクセがなく、自然な甘味で飲みやすい。その名が示す通り、爽やかな香りにも特長があるトマトです。その『爽果』を搾ったジュースが、農園応援『北海道余市トマトジュース』として、毎年けんちょくからお客さまに届けられています。

「これぞ運命の出会い」!水尻さんは、日本でまだ誰も本格的に栽培に成功していないという『爽果』を余市に根付かせ、農福連携の実現と地域農業の活性化につなげていきたいと考えました。その挑戦は2014年、わずか35本の苗からスタートしたのです。

『爽果』はトマトジュース加工用に開発されたオリジナル品種。
過去に茨城や新潟でもテスト栽培されたが実を結ばなかったという。

3年の試行錯誤を経てようやく出荷。
2016年から『北海道余市トマトジュース』に。

それまでトマトの栽培は手掛けたことがなかったという水尻さん、試行錯誤を重ねることまる3年。2016年の夏、ようやく出荷できる量のトマトが実りました。

美味しいジュースのための加工用トマト『爽果』、この品種には果皮がとても薄くて割れやすいという特徴があります。そのため栽培工程には多くの“手作業”が求められることに。

「実は農福連携にとって、“手作業”というのは大きなポイント!」と語る水尻さん。「障がいのある方々は、個人差はありますが、その集中力と作業の丁寧さには目を見張るものがある。農業機械を使う作業よりも、“人の手でしかできない作業とか、手作業だからこそ価値が高まるような作業”が、農福連携に適している」のだそうです。

3歳のとき自閉症であると診断されたという水尻さんのご長男。
移植した『爽果』の苗を一本一本“手作業”で丁寧に押さえ、活着を促していく。
畑一面に整然と植え付けられた『爽果』の苗。
今年で本格的な収穫のスタートから10年目の節目の年を迎える。

年間延べ約100名の就労者を受け入れる水尻さんの農園。

『爽果』の栽培で最も人の手が必要になるのが、8月下旬から始まる収穫期。特に“旬”の味わいを大切にする『北海道余市トマトジュース』の場合、完熟を迎えたトマトをいかに短期間に集中して収穫するかが極めて重要なポイントになります。

そこで水尻さんの農園では、年間延べ約100名の障がい者を受け入れ、ひと玉ひと玉、丁寧な手作業による収穫を行っています。

「後継者不足や働き手不足は、日本全国の農業が抱える大きな課題。農福連携の就労者となるのは、何も障がい者の方たちだけではありません。働きたくても働き口のないご高齢者や女性の方など、働きたいすべての人に開かれた就労の場として、次世代に農業をつないでいくことが肝心」と水尻さんはいいます。

『爽果』の収穫に出発。家族で参加する人たちも多いという。
(コロナ禍以降、現在は大人数による収穫体験は中断中)
炎天下での『爽果』の収穫の様子。“旬の味わい”を大切にする『北海道余市トマトジュース』では、いかに完熟したトマトを短期間で収穫できるかが鍵。
収穫されたばかりの『爽果』。小ぶりながらトマトの甘味がギュッと凝縮。
このトマトが、搾るとクセのない爽やかな味わいのジュースに。

一人でも多くの方と『北海道余市トマトジュース』の美味しさを分かち合いたい。

最後に『爽果』を搾った『北海道余市トマトジュース』の味わいについて、水尻さんに感想を聞いてみました。

「実は私、トマトジュースが大の苦手だったんです。そんな私が初めて『爽果』を搾ったジュースを飲んでちょっとビックリ!とにかくその飲みやすさには驚きました。

甘味があってやさしい味わいはもとより、何より『爽果』は香りまで美味しい。ぜひ、ワイングラスに注いで、爽やかな香りもしっかり味わい尽くしてください」。

最後に一言、水尻さんはこういいます。「農福連携に生食用ではなく、敢えて加工用トマトの『爽果』を選んだのには理由があります。それはジュースという商品にすることにより、付加価値が生じること。少しでも就労者の工賃を上げるために、農産物に付加価値をつけることも、農福連携の重要なポイントになるのです」。

『爽果』を搾った『北海道余市トマトジュース』を飲んで満面笑顔の水尻さん。
今年の出来も今から楽しみ。

『北海道余市トマトジュース』を飲むことが、水尻さんと余市の農業活性化の支えに。

カゴメが新しい味わいのトマトジュースづくりのために、10年もの歳月をかけて開発したオリジナル品種『爽果』を、日本で唯一栽培してくださっている水尻さん。

2017年に農福連携のために立ち上げたNPO法人〈どりーむ・わーくす〉は、現在では余市で得た知見を活かし、北海道で農福連携のコーディネート業務まで、その活動領域を広げています。

農福連携によって「生まれ故郷の余市の農業に元気を取り戻したい。そして北海道の福祉にも貢献したい」と願う水尻さん。

そんな熱い想いが詰まった『北海道余市トマトジュース』を、私たちカゴメは毎年自信をもってお届けしています。そして何より、お客さまからも数多くのご好評の声をいただいています。

この先もけんちょくと共に、日本の農業を守り続ける農家の皆さんに温かいご声援とご支援を!よろしくお願い致します。

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    日本で唯一、北海道余市町の水尻農園で栽培されている希少品種のトマト『爽果』。
    実はこのトマト、カゴメが“新しい味わいのトマトジュース”を作るために10年の歳月をかけて開発したオリジナル品種なのです。

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