砂丘でメロンを栽培する鶴岡市を探訪。
日本屈指の「フルーツ王国」と呼ばれる山形県。その北西部、日本海に面する鶴岡市の沿岸には、南北約35kmにも及ぶ「庄内砂丘」が広がっています。海岸沿いの道路を走っていると、突如現れるメロンのモニュメント。そう、ここは山形県が誇る『庄内砂丘メロン』の一大名産地。
今回の[産地探訪]では、前回に続きこの砂丘地でメロンを育て、厳しい審査基準で県がブランド認定する「山形セレクション」の圃場にも認定されている杉山農園を訪ねました。
ちなみに杉山農園の『庄内砂丘メロン』は、2017年から[カゴメ農園応援]でもご紹介、毎年完売必至!人気のメロンです。
訪問したのは、収穫期を目前に控えた6月中旬、収穫準備に向けて何かと忙しい時期。畑には“メロン栽培の達人”として知られる杉山豊さんのご子息、司さんの姿が。御年70歳を過ぎた豊さんの後を受け、現在は司さんが中心となって、この地でメロンを育てていると言います。
この地で農家四代目を継ぐ杉山司さん。
父親の豊さんと一緒にメロン栽培を始めて、既に14~5年にもなるという司さん。農業の後継者問題が日本の社会課題の一つにも数えられる今、農業を継ぐことに迷いはなかったのでしょうか?司さんはにこやかに語ります。
「実はうちは曾祖父の代から農業をやっていて、私で四代目なんです。小さい頃から祖父と祖母から『おめえは農家継ぐんだぞ!』と言われ続けて育ったせいか、当たり前のように高校は農業高校へ進み、そこから農業大学校へ行って、卒業後はすぐに就農。父・母と一緒に畑に立っていました。
ちなみに私の息子はまだ高校一年生なんですが、今からもう『後を継ぐ』って言ってますよ。もちろん農作業の大変さなんか分かってないと思いますが、どちらかというとトラクターなど農業機械が好きみたいです」。
極上品質の『庄内砂丘メロン』を目指して。
「山形セレクション」の圃場認定を受け、“メロン栽培の達人”とも呼ばれる父親・豊さんの後を継ぎ、砂地と向き合う司さん。日々試行錯誤を繰り返しつつも、『庄内砂丘メロン』のさらなる品質向上を目指しています。
「定植して一ヶ月くらいすると、小さな芽がたくさん出てきます。その芽から実が成るんですが、一本の蔓からメロンを成らせる芽を2つだけ残して、他はすべて摘んでいきます」。
つまり一本の蔓から育てるメロンは2玉だけ。その2玉に栄養を集中させて、より甘くて大きいメロンに育てることを心がけて
いるそうです。あくまでも“量より質”を追求する司さん、[農園応援]に出荷するメロンについてはさらにこう続けます。
「特にカゴメさんのメロンの場合、これまで二本の蔓から4玉としていたところを3玉に減らして、さらに凝縮感のある極上品質を目指す取組みを行っています」。
いちばん大切なのは“観察力”。
砂地で育てる『庄内砂丘メロン』。特に気を配っていること、大変なことについて聞いてみました。
「いつも気遣っているのは、何と言っても“肥料設計”と“水の管理”ですね。やっぱり普通の土畑と違って砂地なので、肥料も水も地中に抜けやすい。しっかり栄養を与えてあげないと、良い子は育ちません」。
加えて近年の温暖化の影響についてもこう語ります。
「メロンに限らず、果物は昼夜の寒暖差が大きいほど、甘味が増すと言われます。その意味で砂地は、日中熱く夜冷えるのでメロン栽培に適していると、これまでは言われてきました。
しかし最近では、夜の気温が下がらない日も多く、以前より甘味がのりにくくなってきているようにも感じられます。その対策を色々調べて、例えば(豆腐に使用する)にがりを撒いたり、新たな栽培法も適宜取り入れています。
何よりいちばん大切なのは“観察力”だと思います。常にメロンや砂地と対話しながら、いち早く変化に気づき、その変化になるべく早く対応すること。自然を相手にする農業は、常にこの繰り返しだと思います」。
試してみたい!とびきり贅沢な楽しみ方。
まだ収穫前ではありましたが、今年の出来について、司さんに聞いてみました。
「今年の出来は良いですよ!特に4月5月と天候に恵まれ、メロンも順調に育ちました。甘味も香りも大きさも、さらには高級メロンの象徴とも言える網目の美しさも申し分ないと思います」。
「まだちょっと固いですが…」と言いつつ、メロンを切って見せてくれました。あたり一面に広がる上品な甘い香り。その香りにつられて、特別な食べ方について伺いました。
「例えば青肉のラブコールの場合、ジュクジュクに完熟するまで待って、横でも縦でも二つに切る。種を全部取ってから実だけを中にほぐして入れ、そこにシャンパンを注ぐ。生ハムとメロンの組合わせはよく知られるところですが、芳醇な香りのラブコールは、爽やかなシャンパンともとても相性が良いんです」。
赤肉のクインシーはどうでしょう?
「実だけを程よい大きさにカットして、それを一度凍らせて生のメロンシャーベットみたいにして食べます。そこにバニラアイスを添えれば、赤肉の色もとても映えて、さらに贅沢なデザートにバージョンアップ!」
そのまま食べても贅沢な『庄内砂丘メロン』。それをさらに贅沢にする司さんオススメの食べ方、ぜひ一度新しい“メロン体験”として試してみたいものです。
『庄内砂丘メロン』の名産地を訪ねて。
今回の[健康直送便 産地探訪]では、「フルーツ王国」山形の中でも一際ユニークな存在、砂丘で育てる『庄内砂丘メロン』の名産地、鶴岡市を訪ねました。
後継者問題や農家の高齢化が大きな社会課題ともなっている日本において、父親を師と仰ぎ、さらなる品質向上に向けて絶え間ない努力を続ける杉山農園・四代目、杉山司さん。既にその息子さんも五代目として農業を継ぐことを明言していると言います。まさに“親の背を見て子は育つ”という諺をそのまま体現しているような、家族愛に満ちた農園でした。
「フルーツ王国」山形県が誇る『庄内砂丘メロン』。今年も予約をご案内しておりましたが、お蔭さまでご用意した分は早々に完売となりました。
今年のたくさんの反響を司さんにお伝えしたところ、皆さまからの温かいご支持に大変感激され、「来年はより多くの方にこのメロンを味わっていただけるよう、さらに頑張ります!」と、来シーズンに向けた力強い意気込みと決意をいただきました。
メロンが育つ庄内砂丘の潮風や、雄大な山形の景色を思い浮かべながら、次回の収穫を楽しみにお待ちいただければ幸いです。
また、来年まで待ちきれないという方は、このメロンが生まれた山形へ、「旅」に出てみるのはいかがでしょうか。フルーツ王国で味わう旬の味覚や、豊かな自然に触れるひとときは格別です。
来シーズンも、砂丘育ちの『庄内砂丘メロン』を皆さまのお手元へお届けできる日を楽しみにしております。
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