ここ伊達郡は、阿武隈川流域の砂土壌の肥沃な大地にも恵まれ、皇室献上用の上質な桃を生産するなど、桃の名産地と言われる福島の中でも特別な産地です。桃を地域の特産品としているだけに、私たち生産者にとって2011年の東日本大震災の風評被害は甚大でした。
そこで、私が理事を務める伊達果実農業協同組合がある桑折町では、“桃で地元に元気を取り戻そう”と、町が中心となって、農協や地元の桃農家さんたちと力を合わせ、2016年に「献上桃の郷」という商標登録を行いました。地域一丸となって桃による町おこしに取り組んでいます。

『あかつき』は地域一押しの自慢の逸品。
今回お届けする『あかつき』は、伊達郡でも特に多くの農家さんが栽培し、力を注いでいる品種で、芳醇な果汁がほとばしる『白鳳』と、果肉がしっかりとしていて甘みが強い特徴の『白桃』、2つの高級品種を掛け合わせて生まれた、まさに生まれながらに育ちの良い、お姫様のような逸品です。
中でも今回お届けする桃は、“糖度12以上”を保証。大玉で色づきが良く、見た目にも美しいものだけを厳選しました。
ひと口かじれば、濃密な甘みが口いっぱいに広がります。地域を挙げておすすめしたい自慢の桃です。

数ある果物の中でも桃は大変デリケート。中でも『あかつき』は栽培も難しく、また病気にもなりやすいため、人の手がかかります。また盆地特有の気候で昼夜の寒暖差が大きく、水はけがよいこの地域では、特に夏場の猛暑の中での頻繁な水やりが欠かせません。
それほど手間をかけた我が子のような桃だからこそ、いちばん美味しい時期に食べていただきたいと願ってやみません。桃が最も美味しくなる、熟した頃合いを見計らって、私たち伊達果実農業協同組合から直送させていただきます。

仕事で全国の農家さんを訪ねる機会が多い中、東北地方の皆さんの震災被害の数々、その被害の甚大さはずっと肌身で感じていたことでした。私たち農園応援でも、機会があれば少しでもそんな農家さんのお役に立ちたいと思っていたとき、桑折町が「献上桃の郷」の商標登録を行い、桃による町おこしに全力で取り組んでいるというニュースを耳にしました。
そこで現地に足を運びお話しを伺ったところ、震災から5年がたった2016年、福島県としてはようやく震災前の桃の出荷量にまで戻すことができたそうです。ただし、それは単にマイナスがゼロになっただけで、復興へのスタート地点に立ったに過ぎないとのことでした。

収穫期の最盛期、真夏に伊達果実農業協同組合を訪ねたとき、農協職員の皆さんはもとより、地元の主婦の方から若い学生アルバイトの方まで、まさに町を挙げて桃の出荷に汗を流しておられる姿を拝見し、応援したいという想いは一層募り、今回ようやく「農園応援」での取り組みが実現しました。
震災から既にかなりの時間が経過しましたが、その記憶を風化させないためにも、あえて今、福島県伊達郡の自慢の美味しい桃を、皆さまにご紹介させていただきたいと思います。

“糖度12以上”の美味しさはもちろんのこと、見た目にも美しい『献上桃の郷 特秀あかつき』はご自宅用はもとより、ご贈答用にも最適です。大切な方への夏のギフトにも自信を持っておすすめします。
地元でいろいろなお話を聞くにつけ、農家の皆さんの本当の意味での復興には、まだまだ時間がかかることを強く実感しています。「農園応援」を通じて、ぜひ皆さんにもご一緒に、福島県伊達郡の桃を応援していただければ幸いです。