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Vol.22 再生野菜「リボベジ」に挑戦

料理で使った野菜の切れ端や根っこなど、通常なら捨ててしまいがちな部分を使い、もう一度、野菜の葉や芽を育てる「リボベジ」。「Reborn Vegetable(リボーン ベジタブル)」の略で、「再生野菜」という意味です。
基本的には水に浸けて栽培しますが、広義では水に浸けて根っこが出たものを、土に植え替えて栽培するものを含むこともあります。

今回は、野菜を育てたことがない人でもチャレンジしやすい、水に浸けて栽培する方法をご紹介。
野菜ソムリエプロであり、ホームエコファーマーの資格を持つ石館志保子さんに、失敗しないコツから収穫後の調理例まで、リボベジの基本を教わりました。

リボベジの魅力とは?

手軽で簡単!

土やプランター、苗や種を買ってくる必要はありません。野菜の捨ててしまう部分を水に浸けるだけ。容器はお皿やコップ、果物が入っていたパックなど、身近なものでかまいません。

育てるプロセスが楽しい

ぐんぐん伸びる芽もあれば、のんびり伸びる芽もあります。あまり伸びないと思っていた芽が、突然力強く成長し始めることも。葉の形もさまざまで、日々の観察からいろんな発見があります。

インテリアとしてもすてき

ちょっとおしゃれな容器を使えば、観葉植物のようなインテリアに。窓越しに入ってくる温かい光を受けて健やかに伸びる野菜の姿は、心を癒してくれます。

育て方の基本

野菜の切れ端を水に浸けておくだけとはいえ、きちんと基本を守っていないと腐ってしまうことも。以下のポイントをおさえて育ててください。

野菜の切れ端は大きめを用意

土を使わずに野菜の切れ端の養分だけで育てるため、切れ端が小さいと育ちにくくなります。また、野菜の生長点は根と葉っぱとの境目周辺にあることが多いため、根を育てる場合も少し茎を残しておきましょう。

水の量は野菜の大きさに合わせる

切れ端全体を水に浸けてしまうと、野菜が呼吸できなくなり、腐る原因になります。切り口部分が水に浸る程度が目安です。

水やりは小まめに行う

少ない水で育てるので、毎日しっかり水の状態を確認しましょう。衛生面からも、一日1回は必ず水を替え、水が濁らないように気を付けて。容器にぬめりがあったり、野菜の切り口が汚れていたら洗いましょう。

育てる場所はキッチンが最適

水の交換が簡単で、収穫してすぐ料理に使えます。直射日光が当たらない窓辺で育てましょう。キッチンに窓がない場合は、日中だけ日の当たる場所に移動を。

水温の上昇に注意

水温が高くなると雑菌が発生しやすくなります。特に夏場は水温が高くなるので、真夏は栽培を避けたほうがベター。異臭がした場合は、迷わず捨てましょう。

野菜に適した再生回数を守る

リボベジは野菜の切れ端の栄養分だけで育つ水耕栽培です。それぞれの野菜に適した再生回数を超えると育ちにくくなったり、トラブルの原因になります。適切な回数を守りましょう。

初挑戦におすすめの野菜

 にんじんの葉 <収穫回数:1回> 

● 栽培方法

なるべくへたの盛り上がっているものを選び、皮つきのまま2僂曚匹棒擇辰突憧錣貌れ、断面が浸る程度の水を入れてください。葉が伸びて3cmほどになれば収穫しましょう。

● おすすめ調理例

葉をみじん切りにし、バターごはんや、トウモロコシごはんに混ぜれば「にんじん葉入り混ぜごはん」が完成。また、葉をとき玉子に加え、塩コショウと粉チーズで味付けした玉子焼きも手軽で美味です。

 豆苗 <収穫回数:1~2回> 

● 栽培方法

根から2~3cm上のところで切ると、脇芽が残り収穫しやすくなります。豆が水に浸からない程度の水を入れましょう。どんどん成長するので、芽先が折れたり倒れたりする前に収穫しましょう。

● おすすめ調理例

豆苗を3cmほどの長さに切ってしゃぶしゃぶ用の豚肉で巻き、季節の野菜やきのこなどと一緒に鍋で煮た「豆苗のしゃぶしゃぶ鍋」がおすすめです。

 ねぎ <収穫回数:1回> 

● 栽培方法

根っこから5cmほど上を切り、コップなど高さのある容器に入れて水に浸けます。細ねぎはバラバラにならないよう輪ゴムでゆるく束ねて。収穫の目安は長さが15~20cmになったころです。

● おすすめ調理例

味噌、砂糖、みりんをあわせて弱火で練り上げ、小口切りのねぎを加えてつくる「ねぎ味噌」です。焼きおにぎりや油揚げに薄く塗り、軽く焼いて七味をかければお酒とも好相性。豆腐に乗せてもおいしくいただけます。

農家さんが大切に育ててくれた野菜たち。
切れ端をもう一度育てることで、もったいないを無くし、野菜のおいしさ、魅力を再確認できます。

今までは買うだけだった野菜を自分でも育ててみると、野菜にどんどん興味が湧き、スーパーに並ぶ野菜を見ているだけでも楽しくなります。
野菜の出番を増やして、おいしい食卓に彩を添えてください。

監修/石館志保子
野菜ソムリエプロ。室内やベランダの小さなスペースを利用した野菜づくりに取り組むホームエコファーマーの資格を取得し、2011年より料理教室「花野果村(はなやかむら)キッチンガーデン」を主宰している。
ご紹介した「ひとてま」はいかがでしたか?

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