にんじん栽培を続けて27年。大ベテランならではの豊かな経験を生かして、おいしい「ほれぼれ」を育ててくださっています。
カゴメの「冬しぼり」になるのは、「ほれぼれ」という冬にんじん。栽培は、茨城県の鹿行地方を中心とする契約農家の方々にお願いしています。そんな契約農家のお一人が、鉾田市の小松﨑さん。11月下旬に、にんじん畑を訪ねた私どもをにこやかに迎えてくださいました。
畑には、にんじんの他に大根やごぼう、さつまいもなどの根野菜が多く栽培されています。この辺りの土地は火山灰土で水はけが良いため、根野菜を栽培するのにとても適しているのです。早速、「ほれぼれ」を見せていただきました。広い畑は、一面深い緑色。この日は晴天ながらとても風が冷たかったのですが、「ほれぼれ」の葉は生命力たっぷりに揺れています。小松﨑さんも、「今年はとても順調に育っていますよ」と、笑顔を見せてくださいました。
「一本抜いてみるといいよ」というお言葉に甘えることにしました。茎の根元を持ってグッと引っ張ると、予想以上にスーッと抜けてオレンジ色の姿が現れました。もうすでにお店で売っているにんじんと変わらない位のサイズにまで育っています。持ち上げてみると、どっしりした重みがありました。抜いた時にあまり土が付いてこないほど、表面はツルツルしています。これが良質なにんじんの証拠のようです。
ここまでに育つには、さまざまなご苦労があったことは容易に想像がつきます。「にんじんの種って、本当に小さいんです。吹けば飛ぶほど。だから蒔くタイミングが大切なんですね。蒔いた後にどしゃ降りになると、折角の種が流れてしまうし、降った後は地面が固まって発芽しにくくなる。太陽が照りすぎて地面がカラカラになると、やはり発芽しにくくなるんです。今年は7月に種を蒔きましたが、無事に芽が出てくれました」と小松﨑さん。発芽した時は、さぞホッとされたことでしょう。小松﨑さんが愛情深く「ほれぼれ」を見つめる気持ちが、少しだけ分かったように感じました。

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